Monday, November 22, 2010

サマーインターンの成果は秋に刈り取る

はじめて投稿します。Class of Dec 10のHKです。季節感の薄いシンガポールに8月末から来ていますが、このところ若干雨の多い時期に入っている気がします。

さて、INSEADへ1月に入学すると7月と8月が夏期休暇になります。この時期、特に欧州は夏休み真っ盛りですが、二ヶ月という限られた期間にインターンをする学生もかなりいます。学校のCareer Servicesによる2010年の調査結果(注1)によれば、この期間を利用して何かしらのインターンをした学生は全体の51%だそうです。

私は縁あってポルトガルのIT企業でインターンをする機会を得たのですが、未知の分野/環境で仕事が出来て非常に良い経験になりました。

案件の詳細はこの場ではボカして書かせていただきますが、とある次世代交通インフラに関わるソフトウェア関連ビジネスです。地元ポルトガル向けに作っている仕組みの製品化を検討し横展開を企画するというのが私の役割でした。具体的には市場/競合調査、協業先選定、ビジネスプラン作成、営業準備、シナリオ分析などです。

このインフラ自体はかなり大きな仕組みで、スマートグリッド等との連携まで含めると壮大な話になるのですが、まだまだ技術標準やマーケットが確立していない分野でもあり2、3年後の業界やプレーヤーがどんな状況になっているか極めて不透明な状況にあります。そんな中でこのインフラの一構成要素であるネットワーク管理システムというクリティカルながらニッチな領域を軸にしてビジネスを成り立たせていくという前提で、インターン先の事業部長と一緒に頭を捻りながら適正な価格モデルを探ったり、INSEADの教授(注2)にアドバイスもらいながらシナリオ分析を行ったり、潜在的な顧客・協業先へのコンタクトを通して仮説を検証したりという作業を同時並行で行っていきました。結果として、時期的・期間的に物事が進みづらいという所与の制約は受けたものの、ビジネス拡大に向けてのトリガーを引くことが出来たのではないかな、と思っています。

個人的にインターンで得られた経験として貴重だったことは、①小規模な組織の中で開発から販売までの一気通貫でビジネスに関われたこと、②世の中で今起こりつつある生のビジネスにINSEADでの学びを絡められたこと、③ポルトガルを拠点にして主に欧州市場を相手にするというこれまでに無い立場で仕事に取り組めたこと、の三点です。

また、ポルトガルという欧州の田舎で夏を過ごせたもの楽しい思い出です。フランスと比較すると英語も通じ易く、人も親切で、ポルトガル料理は日本人にとって親しみ易い上に安くて美味しく、天気も最高でした!


注1)1月入学の全学生に対するサーベイから得られた96%の有効回答に基づく結果です。他の主な数値情報は以下の通りです。
・平均インターン期間:7週間
・インターン中の平均ベース給料:4303ユーロ/月
・Home Country以外でのインターン:72%
・インターンをするつもりだった学生の内、インターン先を見つけられなかった割合;23%
・過去に勤務経験の無い企業でのインターン:96%
・インターン終了時にフルタイムのオファーをもらった割合:25%
・インターンを行った地域:西欧40.2%、アジアパシフィック39.9%、アフリカ・中東6.1%、北米4.5%、東欧3.7%、以下他地域
・インターン先の業界:事業会社44.3%、金融40.2%、コンサルティング15.5%


注2) 熱心に相談に乗ってくれたのはJürgen Mihmというドイツ人教授で、製品・サービスの開発に関して極めてリアルかつクリアカットな話をしてくれる先生です。ちなみに、インターンが終わった夏休み明けに彼が教えるStrategy for Product and Service Developmentという選択科目を取りました。文字通り様々な業種における開発戦略の授業なのですが、事業全般に関わるプロセスおよび組織の観点からの分析や議論も多く、色んな方にお薦め出来る授業の一つです。ケースに基づいたレクチャーのみならず、ロールプレイやプロジェクトなど体験型のクラスも随所に組み込まれていて飽きさせません。