Sunday, January 10, 2016

P1&P2 コア科目振り返り

こんにちは, 16JJOJOです。冬休みも明け、いよいよP3がスタートしました。早いものでそろそろ折り返し地点を迎えてしまう今日この頃ですので、11日を全力で駆け抜けたいと思います。

と、その前に簡単にP1, P2で印象に残った授業を独断と偏見に基づき、勝手にランキングしてご紹介したいと思います。なお全5学期(P1~P5)の内、P1P2は全て必修科目になっており、P15科目、P27科目になります。それぞれの概要については以下リンクをご参照ください。

INSEAD MBA Core Courses

さて、それではBest3の発表です!!!

3位:Price and Markets
所謂ミクロ経済学の授業ですが、大学時代あれだけ退屈したミクロ経済学が、教え方を変えればこれだけ面白くなるんだ、と衝撃を受けました。理論のみ説くのではなく、時事ネタや実際に起こった事例と合わせ解説してくれたり、グループワークでシュミレーションしたりすることで、理論の言わんとする現象をvividに感じることが出来ます。例えば日米の自動車通商協議をテーマに、国際貿易における需要と価格が政府の介入によってどのような影響を受けるのか、当時の資料(新聞記事やニュース映像)をふんだんに使いながら、かつロールプレイを交えて解説するといった具合です。また、教授のMr. Nikos Vettasは軽妙なトークを交えての授業の進行が素晴らしく、生徒のattentionをグイグイ引き付けます。加えて長年数多くのエグゼクティブを教えてきた経験値が醸し出す、人間的な厚みをも感じさせる本格派の教育者でした。

2位:Process and Operations Management
生産管理、及びそれに関連するイノベーションを扱う授業です。教授はMITでも教鞭をとるMr. Andre Calmon。この授業はモノ作りのバックグランドのない私にとっては非常に目新しく、純粋にアカデミックな収穫の多いものでした。生産管理については、生産工程におけるボトルネックの特定とインパクトの定量化、価格や在庫の処分費用を鑑みた最適生産量の導出、見込み客数の算出方法、などを統計学的な手法を交え学びました。またイノベーションについては、新しい基礎技術等を伴う革命的なイノベーションというよりは、既存のオペレーションの枠組みを変えてみたり、考え方を変えてみたりといった「半歩先」のイノベーション(例:Zaraの在庫オペレーション)を扱うものでしたが、事例は年代的に新しいものが多く、卒業後も実戦で使えそうな知識を習得出来ました。

第1位:Organization Behavior 1&2
注目の第1位ですが、組織行動学の授業をあげたいと思います。実はP1P2それぞれに「Organization Behavior1」「Organization Behavior2」があり教授は変わるのですが、INSEADが如何にこの分野の教育に力を入れているか分かります。この授業は一言で云えば「色々と難しい人間という不合理な生き物の集団に対し、どのように効果的にリーダーシップを発揮していくのか」という点を色々な先行研究と理論を紹介しながら学んでいくものでした。個人的に印象に残ったのは猿を用いた実験で、「隣の芝は青い」を実証したものです。まず、とある猿にバナナを与えます。その猿は美味しそうにバナナを頬張ります。次に隣の檻の猿にリンゴを与えると、それを見ていた前述の猿は「俺にもリンゴをよこせ!」と騒ぎだします。そして再度、先ほどのバナナを与えるとどうなるでしょう。その猿は隣の猿のリンゴを羨み、バナナに見向きもせず、怒って逆に飼育員に投げ返す始末です。勿論、猿と人間を単純に比較することは出来ないのですが、その猿の行動に多くの生徒が自分自身を省みていました(笑)。リーダーとして行動する際には、人間が想像以上に動物的な本能に意思決定を左右されている事実を深く考慮すべきであると再認識した次第です。ほぼ全ての講義に、そのような発見が目白押しの授業でした。

さて、最後に全体を通じた点として、3つほど述べたいと思います。

・「教えるスキル」の高さ
教授陣曰く、「INSEADは最も教えることの難しいビジネススクール」であるそうです。米国のスクールと比較して年齢の高い(ビジネス経験の長い)学生が集まっていることや、フランクな校風が影響していると思われるのですが、確かに学生達は教授陣に対し非常にdemandingです。P2では、経験が浅く授業に不慣れなある教授に対し、それに不満をもった学生達から解任騒動が発生したりしていました(最終的にその教授の授業が改善された為、解任には至りませんでした)。こういった状況下、教授陣が日々授業の進め方に磨きをかけている為に「教えるスキル」は実際非常に高いです。解りやすいスライド、動画やサンプル、グループワークなどバラエティに富んだコンテンツ、教授の役者のような動きと発声、学生の笑いを誘う軽妙なトークなど、学びを最大化する為の仕掛けを随所に感じます。その為、会計やファイナンスといった一見すると退屈な科目であってもテンション高く受講することが出来ました。但し、教える方だけではなくアカデミックの方もINSEADTopを走っており、具体的な数値は忘れましたが、学界では非常に大きな存在感を誇っているとのことです。

Japan Passing??
巷では、日本の相対的な経済的地位の低下からビジネススクールにおいてもJapan Passingが進行していると云われていますが、ここINSEADにおいては授業で日本の会社やプロダクト(トヨタ、ソニー、楽天、Nintendo、すきやばし次郎等)を取り上げることが多く、個人的には非常に大きな存在感があったと思っています。但し、単にINSEADが日本好き(なぜか校舎に複数の日本庭園が、、)だとも考えられますし、以前は更に大きな存在感があって相対的には矢張り大きく低下したのかもしれません。何れにせよ日本のケースが多く登場する以上、日本人学生としては積極的に発言し、深いInsightをもっとクラスに与えたかったところですが、知識不足と英語力不足により充分それが出来なかったことは個人的に大きな反省点です。日本という国は理解し辛いのか「日本人は真面目だから」「手先が器用だから」といった内容で簡潔すぎる纏めをされてしまうことが多く、ここは何か日本の歴史や風土文化、関係者に聞いた具体的なエピソード等も交えながら、もっと気の利いたことを多く発言出来れば良かったと思います(楽天の英語化のケースでは、楽天で働く友人にインタビューまでして授業に備えたのですが、挙手しても当てられず残念でした)。

・エクセレントな同級生
教授からの学びは勿論、同級生からの学びも非常に大きく素晴らしいものでした。INSEADに来る前は、英語の壁を抜きにすれば自分は相当優秀な層に位置していると密かに思っていたのですが、P1,P2を終えた今それは全くの勘違いだった言わざるを得ません。HarvardCambridgeといった名だたる教育機関を優秀な成績で卒業した人、そういった権威や型の枠外にいたが変態的に賢い人、勿論エクセレントカンパニーで確固たる成果を出してきた人、IQは平均的だが兎にも角にも人間力が頭抜けている人、起業→exitして悠々自適の人、等々まさにDiversity溢れる「優秀」な若者が集結しており、彼らと共にコア科目を受講できたことは非常に大きな収穫でした。

MBA受験生の皆様に於かれましては、この年明けが天王山となる方も多いかと思います。INSEADを志望される方もそうでない方も、皆様の必勝を心より祈願し本稿の締めとさせて頂きます。


次回は16Jより始まったAbu Dhabiキャンパスへのexchangeについてお届けする予定です!