10 November, 2016

CEIBS Exchange


16DYHです。P4(9-10)CEIBSに交換留学に行ってきました。

ちなみにCEIBSは、中国上海にあるビジネススクールで、China Europe International Business Schoolの略です。

行った理由としては、極めて単純ながら中国への好奇心です。恐らく自分がキャリアを積む今後30(+α)年位、色んな意味で世界的に(特に日本には)影響のある国ながら、外からだと報道の偏りもあるせいかイマイチ捉えづらく、なら実際に住んでみて自分で体験するのもおもしろいかなと思ったのと(中国本土は旅行/滞在未経験)INSEADの中国人クラスメイトから、”CEIBSは国外ではあまり知られていないが、中国では間違いなくトップスクールと聞き、なら一層おもしろそう、という事で行く事に決めました。

実際、CEIBSに交換留学に行く人は少ないです。蓋を開けてみたら16Dでは全学年で自分ひとりでした;一番の要因は、CEIBS自体の知名度だと思います。実際自分も行くまではCEIBSについてよく知りませんでした。。が、結果的には、中国ビジネス・又は中国そのものに興味があれば、十二分に価値のある交換留学プログラムだと思いました。

尚、CEIBSへの交換留学が出来るのは現状December Classのみの様です。以下、December ClassP4(9月~10)での交換留学体験、という前提で参考になればと思います。

<学校>
総合大学ではなく、MBA, Executive MBA等のみの純粋なBusiness Schoolで、MBA18か月のプログラム。設立は94年で比較的未だ若い学校ですが、中国人に中国のMBAと聞けばトップスクールとして必ず名前が出てくる程で、中国国内に滞在してみて改めてその認知度の高さを感じました。何でも胡錦濤前国家主席の娘も過去在籍していたそうな。。

<設備>
純粋なBusiness Schoolという意味ではINSEADと同じ形態である為、キャンパス/施設、各種インフラもINSEADと同等、という感じです。

<住環境>
CEIBSの特徴はキャンパス内に寮がある事。そもそも学生の数が200名弱である事に加え、寮生活がある事が一体感を醸成していると思いました。といっても全員が寮に住むという訳ではないです。上海は黄浦江を挟んで浦東、浦西と呼ばれますが、浦西側に繁華街があり、キャンパスは浦東側の奥の方の若干不便な場所にあります(といっても浦西迄タクシーで20-30分位)。印象としては在校生は大半が寮かキャンパス近くに住む一方、Social Lifeを重視して浦西側に住む人もいます(この割合は交換留学生も大体同じ)。ちなみに自分は家族帯同でキャンパス近くにアパートを借りて住んでいましたが、平日は授業でキャンパス中心の生活で、浦西側に行くのは夜又は週末のみなので、全く問題無く快適でした。

ちなみに中国と言えば大気汚染が気になる所ですが、上海の空は青く、マスクなしで生活できます(少なくとも自分が滞在していた時は。一説によると9月に杭州で開催されていたG20の影響との話もありましたが。。ちなみに旅行で行った北京はしっかり濁ってました;)。

尚、学校生活は英語で十分ですが(勿論中国語が出来るに越した事はありませんが)、上海の町はほぼ中国語しか通じません。ちなみに自分は中国語は喋れませんが、最初の週にCEIBSが提携している語学学校が提供する3時間 x 4日間のサバイバル中国語講座が受講でき、最低限はこれでサバイブできます。

<学生>
在校生の割合は中国人6割、留学生4割との事。在校生との交流を図る為、交換留学生にはBuddy Systemと呼ばれる在校生と交換留学生をマッチングする仕組みの他、授業には必ずグループワークがあり学校側が中国人在校生と交換留学生が混ざる様グルーピングするので、自然と在校生の友人が出来ます。

CEIBSは2年目の一学期間(9月~12)、希望する在校生を30以上ある提携校へ交換留学に送る一方、同期間に同等数の交換留学生をCEIBSへ受け入れています。9月は他校からの学生がCEIBSでの交換留学を一斉に開始するタイミングでもあり、新学期(プチP1)的な雰囲気がありました。自分と同じタイミングでスタートした他校からの交換留学生は60名程おり、IESE, ESADE, HKUST, LBS, 等々幅広い学校から来ていました。在校生のみならず、他MBA Programの友人が沢山出来るのも醍醐味かと思います。

<授業、教授>
INSEADP4と同じで、数あるElectiveから選択して履修する事になります。授業は英語です。授業の形式はINSEADと同じで、事前にReading/Caseを読み、授業はLecture少々+Case Discussion中心。雰囲気はNon Nativeが大半を占めるという点ではINSEADに似ていますが、その中でも中国人比率がやや高めな為か、英語による発言のハードルがより低めで、またよりアジア的な?Laid Backした雰囲気を感じました。尚、純粋なBusiness Schoolの授業としての学びに加え、ほぼ全てのクラスが中国ではどうかという視点を何処かしらで取り入れており(i.e.中国のケース)、またグループワークでは、上海の中小企業に対する成長戦略の提案や、中国に展開する某小売りチェーンのE Commerce戦略の提案等、実際の中国企業へのコンサルプロジェクト等もあり、色んな視点から中国・中国ビジネスへの理解を深める事が出来たと思います。

ちなみに自分は4つクラスを取ったのですが、内2つがCEIBSProfessor、残り2つがLBSからのVisiting Professorが担当でした。自分が取ったクラスの内半分がLBSVisiting Professorの授業だったのはたまたまなのですが、CEIBSとしては海外の1流校のProfessorを招く事にも力を入れている一方、Professor側は、CEIBSという中国のTop Schoolで教えるという事に意義を感じ引き受けている様です。

<就活>
自分はCEIBSでは就活をしなかったものの、以下幾つか気づいた点を。

キャリアサービス
INSEADからの交換留学生はCEIBSのキャリアサービス(INSEADCDCに相当)を在校生と同等に使えます。中国での就職を希望する場合は、CEIBSのアルムナイのネットワークと併せ、非常に有用なのではと思います。尚キャンパスに採用に来る会社のリストを見ると、コンサル、テック系等特に外資系の会社は、INSEADと同じ様な顔ぶれでした(+中国のテックBaidu, Alibaba, Tencent等)。尚CEIBSは中国MBAの中では国際性が売りである故、中国の他MBAに比べ、外資系の採用に強いとも聞きました。

ビザ
CEIBSで交換留学するに辺り学生ビザを取得する必要がありますが、入国時原則Single Entry Visaしかもらえない為、例えばインタビューで中国国外に一旦出てまた戻ってくる必要がある場合は、その都度再入国の為のEntryを中国国内で事前申請する必要があります。周りを見る限り問題なく取得できていたのであまり心配する必要はないかと思いますが、お役所仕事であり状況によって変わるかもしれないので、一応留意しておく必要があります。

実は交換留学する上で一番ネックになるのが、就活だと思います。INSEADの制度だとP4, P5のみ交換留学できる一方、P4, P5が就活で一番忙しい時期だと思いますので、INSEADOn Campus Recruitingをベースに就活する場合は、悩む所だと思います。実は16Dで自分以外にもCEIBSへの交換留学を予定していたものの、就活を理由に直前に断念した人もいました。自分の場合は日本をターゲットにして就活する事を決めていたので、夏休みに就活を先行して行い、P4も継続する必要があればむしろ上海の方がFonty/Singyよりも日本に近いと割り切っていました。

<休日>
9月ー10月は中国は中秋節、国慶節と祝日が多く、纏まった日数を旅行に充てる事が出来、沿岸部のみならず、内陸の地方含め幅広く旅行する事が出来ました。週末だけでも勿論旅行する事は出来るのですが、中国の国土は広いので、纏まった日数を旅行に充てられるP4はおすすめです。

<アルムナイステータス>
ちなみに、交換留学終了後、500元(約1万円)でアルムナイステータスが取得できます。交換留学期間2か月+500元でCEIBSのアルムナイステータスが取得できるのは相当お得かと思います。


以上、長くなってしまいましたが、参考になれば幸いです。