Monday, June 29, 2015

社費派遣生としてみるMBA / INSEADの価値について

15DのCZです。

私は15Dで唯一の社費派遣生ですので、今回はその立場からの主観的考察を書いてみたいと思います。

結論に入る前に、先ず以下の原則を共有させて頂きたいと思います。

<ビジネススクールは原則的に就職予備校である>
私が感じる、MBAプログラムが提供する価値及びそれらの配分は下記の通りです。
1. ハードスキル (10%)
2. ソフトスキル (30%)
3. プロフェッショナルネットワーク (20%)
4. ブランド (40%)

それぞれの項目について簡単に説明します。

・ハードスキル
授業で得られるハードスキルの大半は自分で本を買って勉強すれば習得できるものです。それらのハードスキルに意味があるか無いかで言えば間違いなくありますが、原則的に自習可能な以上これはMBAプログラムが提供する本質的な価値とは言えないと思いますし、(そんな人がいるとは思えませんが)ハードスキルの習得のみを目的に何千万円という高額な費用(授業料、生活費、機会費用)を払うのは正直言って相当に無駄だと思います。

・ソフトスキル
MBAではクラスであれグループワークであれ、他の学生とのインタラクションを通してコミュニケーション能力やリーダーシップといったソフトスキルを研鑽することが出来ます。これは実際に人間が一か所に集まる環境でなければ得られないメリットであり、MBAの大きな付加価値と言えます。一方、この点は集まる学生の質に大きく左右されますので、学校側も選考を通して学生の粒を揃えるのに腐心していると言えます。

・プロフェッショナルネットワーク
多様な業界・国・組織の人間と個人的信頼関係を結ぶことで作るプロフェッショナルネットワークは、特に転職活動時に最大の効果を発揮します。例えば希望する企業に勤める人間を探してキーマンを紹介して貰ったり、興味のある業界についてその道のプロから根掘り葉掘り話を聞いたりすることが出来ます(お礼のビールは忘れずに)。これには、大きくはアルムナイネットワークも含まれます。特に欧米では属人的な採用をする企業も多い(MBA生に人気のPEファンドなどはその典型です)ので、日本と比しても人的ネットワークの重要度が上がります。この点でも、High Achieverが集まるMBAはネットワーキングをする上で非常に効率の良い場所となりますので、付加価値が高いと言えます。

・ブランド
「MBAはパスポートである」という表現がある通り、MBAはある程度の能力の証明、ひいてはキャリアチェンジの際の身分保証として機能します。MBAを持っていると、それなりのビジネス知識(財務、会計、戦略、マーケティングetc)、論理的思考力、分析力、英語力、コミュニケーション能力等を有していることをシグナリング出来るためです。これらの能力を万遍なく有している人間はGeneral Managerに向いている傾向があるため、そういった人材を探している企業(コンサルティング会社や事業会社のマネジメント候補ポジションが代表格)が向こうからリクルーティングにやってきてくれます。これも結局学校のReputationに比例するわけですが、MBAのもたらす大きな付加価値といえます。

これら四点のうち、特にプロフェッショナルネットワークとブランドは、入学前に想像していた以上に転職市場における価値が高いと感じています。だからこそMBA生は皆授業そっちのけでパーティーに行くのであり、「トップスクール(ブランド校)でなければ意味が無い」という言説が生まれるのです。MBAというのは基本的に(起業も含めて)「キャリアチェンジ」したい場合に最大の効果を発揮するプログラムなのです。

さて、その上で本題の、「社費派遣生にとってのMBAの価値」について書きたいと思います。
既にお分かりかと思いますが、社費派遣生の最大のネックは、MBAが提供する四大価値の二つである「プロフェッショナルネットワーク」と「ブランド」の双方が殆ど全く生かせない、ということに尽きます。プロフェッショナルネットワークは、例えば私が派遣元である総合商社に帰任して海外で新規ビジネスを作ろうと思った際に頼れそうな人間が沢山いるという点で何となく役立ちそうに感じられますが、実際には私のINSEADの友人がたまたま対象企業のキーマンになっている、という可能性は低いでしょう。ブランドについても、一度会社で働き始めれば実績が全てであって、INSEAD MBAという肩書は最早何の役にも立ちません。
つまり、社費派遣生はMBAが提供する価値の約6割は元から生かせないのであって、派遣元の企業から見れば、私の1ハードスキルと2ソフトスキルの向上のために、実際の価値の数倍に当たる金額を投資しているようなものである、と言えるわけです。これは一般的な感覚からすれば筋の悪い投資ですし、投資を受けている此方側としてもなかなかにプレッシャーがあります。ただ、純粋な個人のROIとして見た場合は話が違います。社費派遣生にとっては、Investmentは実務の現場から離れることによる「キャリアロス」のみで、学費や生活費の負担がゼロ(日系企業の場合むしろ大幅なプラス)ですので、プロフェッショナルネットワークが使えなかろうがブランドが無意味だろうが、ROIはほぼ確実に1を大きく超えます。単に、派遣元企業に戻る場合MBAの潜在価値の約6割が回収できないので残念、というだけです。
尚、逆に私費生の視点から考えれば、MBAの提供する価値をフルに使えるというのがメリットになります。ただ、これも元々のInvestmentが大きいため、ROIを上げるためにはReturnを追及しなければいけないということになり、職業の選択肢が意外と限られてくる(高給を支払う会社である必要がある)のがデメリットと言えます。

一年制のINSEADは二年制の学校と比べてInvestmentが大幅に少ない割にReturnが大して変わらないという点で、一般的にROIが高く、競争力があると言えます(実際、同級生でHBSないしStanfordを蹴ってINSEADに来た人たちは、皆ダイバーシティーでも欧州という立地でもなく、一年制であることを最大の理由として挙げていました)が、これは特にInvestmentを自分自身で行う私費生にとっての大きなメリットと言えます。社費派遣の場合は、何せInvestmentを他人が肩代わりしてくれている状況なので、キャリアロスさえ恐れなければゆっくり出来る二年制の方が基本的には魅力的に映るでしょう(私の勤める企業でも、社費派遣生の間では二年制MBAが圧倒的に人気です)。
ただ一方で、私自身が感じているのは、社費生は就活を基本的にしないので私費生よりずっと時間的・精神的余裕があるため、一年制でも十分な経験が積めるということです。Intensityで有名なINSEADですら、四学期以降負担が減っていき、最後の五学期は週2,3回しか登校しないのが普通ですので、「仕事ばかりで疲れたので、家族とちょっとゆっくりする時間が欲しい」、という(本音の)需要も実はかなり満たされます。

ということで、社費派遣でMBAに行く方、そしてこれから社費派遣選考を受けることを考えておられる方々は、上記のことをよく踏まえた上で受験プロセスや学校選定を進められては、と思います。纏めて言えば、INSEADはハードスキルもソフトスキルも学習環境は一流ですので、INSEADを選んで失敗することは無いと私は思います。そして、比較的余裕のある社費MBA生だからこそ、一年間で卒業できるINSEADが最適、と思います。

Tuesday, June 16, 2015

P3について

15DのKEです。

6月になりFontyはいつの間にか夏らしくなってきました。
学生達の要望に応えて、Freddy’s Barではアイスクリームを売り始めています。

P3に入りCampus exchange が始まったので、P1P2で一緒だったクラスが変わり皆新しいクラスに分けられました。
私はSingyに行かない予定なので、P2の終わりから12月の卒業式やGraduation Tripまでこの後会わない人もいます。

そして新しいCore sectionがあり、以前は毎日会っていた人をあまり見なくなったり、新しいクラスメートが随分増えました。
昔のクラスの雰囲気と少し違いますが、Singyから来た人達や他のCore sectionの人達と会えるのが楽しいです。

今学期は一つしか試験がないですが、代わりにElectiveクラスが始まったのでグループワークが多くなりました。
皆のスケジュールは違うし、毎クラスは違うグループを作ることが多いので、皆 グループワークの為に会う時間を見つけるのは難しいです。クラスの組み合わせによってスケジュールが異なるので、忙しい日・週があったり、もう少し自由な時もあります。

あと2週間ぐらいで私たち15DはINSEAD MBAの半分を終えたことになります。また、一足先に入学している15Jの生徒達はもうすぐ卒業の時期です。

先週末にはCabaretという学芸会のようなイベントがあって、Fonty15Jの男性がSwan Lakeの衣装を着て INSEAD らしいクリエイティブな才能(笑)を披露し、面白かったです。

Thursday, June 11, 2015

アドミッションについて

こんにちは。15DのHSです。
アプリカントの皆さんは、そろそろJ入学に向けて準備が始まる頃かと思いますので。アドミッションについてお話したいと思います。

<アプリケーション>
まずはアドミッションクライテリアですが、4つあります。
(1) Leadership:どのMBAでも求められる素質ですが、実はこれといった定義はありません。ただ、アドミッションオフィスの話、および、合格者の話を聞いていると、普通はできないまたやらないことをした結果、人、会社、社会、に影響を与えたストーリーが主流らしいです。
(2) Ability to Contribute:「自分は優秀だから」という理由よりも、「自分はINSEADに貢献できるから」という理由が重要です。これは、授業、クラブ活動、生徒会、就活等色々な場面で自分の経験やスキルを提供できることをアピールする必要があります。
(3) International Motivation:INSEADらしいクライテリアです。海外在住、または、就業経験があるか、および、2ヶ国語以上話せるかの2点を見ています。ここでは、仕事でも子供時代に海外で育った経験でも、あらゆる経験が含まれます。評価の目的は、INSEADという多国籍の集団環境において “Adaptability” および “Flexibility” がある人間なのかどうかを見ています。学校生活において授業とハードなグループワークをこなすにあたって、クラス内で孤立したり、クラスメートと議論し、ぶつかり、アウトプットを出すプロセスをこなせるかが判断されます。
(4) Academic Capacity:これは、大学での成績とCareer Progressionをみています。日本人の場合は、成績が悪いケースが多いので追加エッセーを書くケースをよく聞きます。また、Career Progressionも国、業界によって異なるので、可能な限りそこを踏まえて判断をしているそうです。

<面接>
アプリケーションが通ると面接に進みます。
面接は、INSEAD卒業生によって2回行われますが、1人は同じまたは類似の業界、1人は全く異なる業界の人が面接官になるケースが多いそうです。
面接で質問されることは、経験上どの学校で質問されることとあまり変わりません。MBAを取得する理由、INSEADへの出願理由、どんな学校生活を送りたいか、などです。
その質問の内容に加えて、面接官はFITとCommunicationも見ています。
・FIT:この人がクラスの中で活躍している姿がイメージできるか?
・Communication:INSEADに行っても、自分の意見・アイデアをしっかり表現できるか?
やはりINSEAD生活を経験した卒業生こそが判断できる素質ですね。

<日本人アプリカントへのTIPS>
最後に、日本人アプリカントが気をつけた方がいい点について紹介します。(アドミッションオフィスに聞いてきました)

・自分の価値のアピールの仕方
日本人はアメリカ人等と比較して、個人のUniqueness / Personalityが何なのかが読み取れない事が多いようです。どんな内容でも自分の Uniquenessが何で、それをどう学校生活にContributeできるのかという事をはっきり表現して欲しいというのがアドミッションのリクエストでした。
・ Life Experience / Extracurricular Activity面の充実レベル
残念ながら、日本人は欧米と比較してボランティア経験等をする機会が少なく、数でも内容でも弱いようです。アプリケーションを作るプロセスの中で、もし足りないと思った場合は、どんどん増やしていってください。
・英語レベル
英語 (GMATのVerbal および英語テスト) についてはしっかり基準を満たす必要があります。米国の学校と違い英語圏外の学校なので、入学後にキャンパス外で英語を向上させている暇はないので、入学段階で十分英語力がなければ授業についていくことも不可能ですので、これは十分に満たしている必要があります。仮にGMATのverbal が十分でないという事があれば、英語学校に通っているとか、そういったバックアップの情報は有効です。

こういった情報をどんどん公開していきたいと思いますが、個人的に思うことは卒業生にたくさんあって直接経験を聞くことが一番かと思います。生の情報以上に強いものはないです!!