At a glance
企業の永続的な成長のためには、既存の成長事業・キャッシュ創出事業に注力するだけではなく、リスクをとり、新規事業に拡大発展していかなければならない。一方で、既存事業の成長・発展のためのケイパビリティと、新規事業の発掘・育成のそれは大きく異なり、ひとつの組織の中でこれら異なる特性をもった組織やアジェンダを運営する事は困難を極める。
このような課題に対して、取るべき企業の戦略、組織、個々のマネージャーの意思決定について取り扱うのが、CE (Corporate Entrepreneurship)。
コア科目で学んだStrategyのフレームワークを前提に、どのようにPerformance Gap(ありていにいうと企業運営能力に拠る課題、企業運営の下手さ)と、Opportunity Gap(これまたありていにいうと、成長余地がない事に関する課題、事業領域の枯れ具合)といった戦略上の課題をどうやって解決するんじゃ?という事を、ケーススタディを中心に勉強しました。
ケースはハイテク産業の割合が若干多く、Intel, 3M, ING, SK-II (P&G Japan), IBM, Hasbro等です。このうち3Mは実際にケースの主人公でPC用プライバシースクリーンの製品化を指揮したおじちゃんが話してくれました。また、HBSのシミュレーションソフトを使って、新規事業と既存事業における投資配分の組み合わせをやったりもしました。
Key takeaway
企業の永続的な成長のためには、既存の成長事業・キャッシュ創出事業に注力するだけではなく、リスクをとり、新規事業に拡大発展していかなければならない。一方で、既存事業の成長・発展のためのケイパビリティと、新規事業の発掘・育成のそれは大きく異なり、ひとつの組織の中でこれら異なる特性をもった組織やアジェンダを運営する事は困難を極める。
このような課題に対して、取るべき企業の戦略、組織、個々のマネージャーの意思決定について取り扱うのが、CE (Corporate Entrepreneurship)。
コア科目で学んだStrategyのフレームワークを前提に、どのようにPerformance Gap(ありていにいうと企業運営能力に拠る課題、企業運営の下手さ)と、Opportunity Gap(これまたありていにいうと、成長余地がない事に関する課題、事業領域の枯れ具合)といった戦略上の課題をどうやって解決するんじゃ?という事を、ケーススタディを中心に勉強しました。
ケースはハイテク産業の割合が若干多く、Intel, 3M, ING, SK-II (P&G Japan), IBM, Hasbro等です。このうち3Mは実際にケースの主人公でPC用プライバシースクリーンの製品化を指揮したおじちゃんが話してくれました。また、HBSのシミュレーションソフトを使って、新規事業と既存事業における投資配分の組み合わせをやったりもしました。
Key takeaway
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Portfolio of horizons of growth
企業がある程度の規模になった段階(=Opportunity Gapが現れはじめた状態)で、資源の投入についてポートフォリオを組む事。Core Business, Emerging Stars, Options on Future
Opportunitiesの3つの段階のビジネスを「意識的に」立ち上げないといけない。もちろん成長速度やIRR等の期待値をこれら3つについて等しく設定しない事、でないとよちよち歩きのEmerging StarsやOptionsは即死してしまうので、その点注意。まだ収益化していない事業にIRRを言っても仕方がない・・・よね。
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Ambidextrous Organization
立ち上げられた新事業チームをどこに配置するか?例えば別ロケーション、別マネジメントに隔離する方法もあるが、最初のincubation stageはいいものの、ある程度成長が進み、他の事業とのシナジー創出のためにあわせこみをしようとすると、これがうまくいかず、結局事業として大きく飛躍する機会がそがれてしまう。(GMにおけるSaturnのケース等)既存の組織のトップマネジメントの下に別チームとして置くAmbidextrous組織がひとつの解。もちろん、トップマネジメントは異なるKPIで見る事が大事だが、指揮系統は統一化する事。
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Smart and resourceful managers
小さな組織であればあるほど、やっぱり個々人のケイパビリティの持つ影響は大きくなる。マネジメントのスポンサーシップ、ちゃんとビジネスを分っているマネージャー、充分なリソース(だけどお金を湯水のように与えない事)、やる気あるスタッフ、これらが結局一番大事。感想
個人的にはとても楽しめた授業ですが、毎回90分で結構重量級のケースを進めるので、いつも時間オーバー気味。そのくせ、takeawayも結構シンプルなので、そんなに「目から鱗!」という感じはしない。生徒の中には「なんか毎回同じようなトピックをぐるぐる回っているみたい」って言う人も。だけどまぁ、新規事業ってそういうものなのじゃないでしょうか。自分含めて、それでも新規事業好きな人は、毎回楽しくディスカッションしてました。
教授について一言!
韓国系の教授であるJayは、あんまり自分で直接答えを言わずに、ひたすらClassroom discussionで答えを導き出そうとする。だから時間がかかるんだけども。。。Hasbroのケースでは、自分と意見が対立してしまった。自分は「ゲームビジネスは当たり外れの要素が大きいので、数年芽が出ないからと言ってincapableと判断するのは情報不足ではないか」と言ったら教授は「んなことはない!」と返事をしたが・・・はてさてどんなもんだろか。
INSEAD Singapore Campusといえどもアジア系の教授はやっぱり多くないです。そんな中、お世辞にもパーフェクトとはいえない英語で授業をこなすJayは、韓国人の生徒(あと日本人にも)にも大人気でした。
ちなみに教授とは個人的にメールでよくやり取りをして、一緒にご飯を食べながらゲーム業界の話をしたりもします。プライベートは韓国と日本とテレビゲームを愛するよいパパです。