11 November, 2017

女性とINSEADとキャリア

ABENOMICS is WOMENOMICS‼」
イヴァンカさんのお言葉は記憶に新しく、世界中でWomen祭りが繰り広げられていますが、実はINSEADも初の女性入学50年を記念し、
INSEADWomenとして大々的に盛り上がっています。

18Jのぽっきーはこれから(1)INSEADの女性像と(2)その女性のキャリアに関してお届けしようと思います。皆さんに学校データとはちょっと違う、ぽっきーの考察も含めお伝えするので、少々バイアスが掛かっているかもしれませんが、是非最後までお付き合いください。さて、今日は(1)に関してです。


(1)INSEADの女性像
「どんな女性がINSEADにいらっしゃいますか?」この質問はぽっきーがよく戴く中でもトップ5に入るかと思います。学校の統計上、18J(約500人)には女性が30%(150人程)入学しています。ぽっきーのクラスを見てみますと、68人中23人が女性(33%)なので、程よく分散されているかと思います。でも、皆さんその数字をもう一歩踏み込んで見てみたいですよね?
ここから、ぽっきーの考察(独断)になります。ぽっきーのクラスにおけるINSEAD以前の職業の内訳が以下になります。


No.
職種
人数
1
コンサル
12
52%
2
金融
3
13%
3
FMCG
3
13%
4
製薬会社
2
9%
5
スタートアップ
2
9%
6
NPO
1
4%
Total
23


コンサル比率が高いのですが、企業派遣の方が大多数です。新卒で就職し5年程働いてきた平均27歳のヨーロピアンです。一方で、非コンサルキャリアを経てINSEADに来ている方々のバックグラウンドは実に多様です。シンガポール大手銀行でSVPまで最年少で上り詰めたインド人、ケンプリッジとスタンフォードを経て物理のPhDをとったアメリカ人、Marc Jacobsで広報を担当していたフランス人、カタールで人身販売を阻止していたNPOアメリカ(パキスタン)人等、興味深い経歴を持った方々が集まっています。非コンサルの方々の年齢層はもう少し高く、平均29歳かと思われます。全女性に言えることが、皆さんどこかの帰国子女でどこかに留学経験をもっていて、どこか外国に単身で生活した時間がとても長いからか、とても自立しています。皆さん凛とした強さを兼ね備えており、男性と対等に意見しあっています。ぽっきーと仲の良い女性陣はアメリカ系が多いのですが、ヨーロピアンの女性にはいつも度肝を抜かれています。服装での“自由度“はとても高く、ぽっきーのクラスでは背中パッカーン、下着見えてる風な服をよく見ます。また、彼女らは統計等の難解な授業が終了したのち、ジムで走りながら頭を整理したり、パーティに朝3時頃迄参加しても8時半の授業に無遅刻で出席しノートを確実にとり、授業でもきちんと発言し、グループワークの作業もリードした上で、金曜日にはまた旅行にでかけるという、まさに超人的な体力と気力を兼ね備えています。
ぽっきーの様に、愛嬌や媚を売るという事を全くして来なかった人たちですが、とても真面目でウィットに溢れている方々です。

さて、女性アプリカントの方が一番悩まれるのが、人生設計とMBA取得へのの兼ね合いかと思います。27歳から29歳の女性だと、人生の節目も迎えているわけで、彼氏とは遠距離?結婚どうする?卒業後どこに住む?子供いつ生む?などとても多く悩むかと思います。ぽっきーもとても悩みました。いつもノートの端っこに、時系列で人生長期戦略(10年プラン)を描いていました。そこで皆さんのご参考になると信じ、勝手に彼女たちのプライベートライフを覗いてみましょう。

 
既婚
未婚
子供有
3
0
子供無
3
17
Total
6
17
%
26%
74%
Total
23


このご時世、既婚&未婚で分ける事でお叱りを受けるのを覚悟してブレークダウンしております。ご容赦下さい。

各割合は御覧の通りですが、男性と違い、女性の多くはパートナーを祖国に置いて果敢にMBAを取得しに来ています(シンガポール籍を除く)。やはり、男性はキャリアを犠牲にして女性のMBA取得に同行するのは難しいようですね。(ただし、パートナーの男性が投資家や科学者で、女性に付き添ってシンガポールにいらしている例などはあります。)
その中でも、ご注目頂きたいのが、子持ち女性のMBAに関してです。

ぽっきーと同じく、子持ちMBA女性はクラスに3名いますが、全員旦那様がお子様の面倒を祖国で見ています。子供の年齢層は5歳未満というところでしょうか。18Jには7クラスあるので、全体には20名程いるはずです。(全体13%程度)ぽっきーは当初、「私みたいに子供を置いてまでMBAを取得したい母親なんて、とんでもなく身勝手なんじゃないか。」と思っていたのですが、実はINSEADの観点からみるとそうでも無いようです。職場からは「育児放棄」とまで言われましたが、INSEAD女性の見解では「私も家族の将来を見据えて今頑張っている。これはGreater Goodの為の時間で私のパートナーも凄く応援してくれてるの」とポジティブに割り切っているように思えます。その上で明記しておきたいのが、INSEAD女性のパートナーも皆多忙な職業に就いているという事です。コンサルカップルはもちろんの事、医師、弁護士、投資銀行とパートナーの方々も多忙の中、(表面上)快く女性陣をINSEADに送り込んでいます。

子供と離れるのは避けたいのが親心ですが、なんせ怒涛のINSEAD生活にパートナーのサポートなしで子育てもする事は至難の業です。子供の世話と自分の課題の両者を背負い込み子供のケアが中途半端になるよりも、パートナーと協力しあい、家族の一員としてのバリューを高めて行くために、みんな単身でINSEADに来て10ヶ月間投資している様に見えます。また、ぽっきーの様に「子持ち、30代、就労時間の制約もあるし、就職先なんか狭まってしまうんじゃないか。」とお考えの皆さん。心配しないでください。先輩方にお伺いしましたが、そんな企業はそもそもINSEADにリクルーティングに来ないし、女性を蔑視するようなポジションもPost MBA careerとして用意されていないとの事でした。また、過去のINSIDE INSEADをご覧いただくと、逞しい日本人女性が子供連れ、妊娠、出産等人生の一大イベントをINSEADで経験されています。ご参照ください。

それなので、女性アプリカントの皆さん。もしも今、MBAを取得しようか迷っていたら、是非INSEAD女性の例を思い出してみてください。みんな、時間軸のしがらみを取っ払って、将来の可能性を広げようと頑張っています。留学資金の事でお悩みでも、INSEADにはWoman Scholarship(学費の20%~30%をカバー)が充実しており、ぽっきーも周りの女子学生も多数受領しています。何とかなります。安心してください。

次回はINSEAD女性のキャリアに関し、どのような業種が人気か、またINSEADWomen Yearでどの様な女性のキャリア支援があるかをお伝えしようと思います。引き続き、INSIDE INSEADをお楽しみください!