26 April, 2018

Electiveの授業紹介① -P3編-


こんにちは、18Jのまっきーです。今回はP3から始まるElectiveの授業をいくつか紹介したいと思います。大まかなP1-2P3-5の授業や学校生活の様子の違いについては、17JHOさんの投稿に詳しいのでこちらをご覧ください。


またP1のコア科目については以下の18JのZSDYの記事が詳しいです。
P1のコア科目概観と授業の様子

私がP3/P4に取得した科目は以下の通りです。主にEntrepreneurship系とFinance系メインに若干Marketingを混ぜたような形です。INSEADのElectiveは多様な分野にわたっており、皆取りたい授業が多くて選ぶのに苦労するほどです。学校のホームページからもElectiveが見られますので、INSEADにアプライされる方は一度見てみてください。

P3(以下の科目の他、コアが2科目あります)
Impact Investing
Strategy and Impact
Applied Corporate Finance
Market Driving Strategy
New Business Venture
The Art of Communication

P4(選択科目のみ)
Entrepreneurship In Action
Management Decision Making
Social Entrepreneurship
Corporate Restructuring
Brand Management
Strategic Cost Management & Control

今回はP3に取った選択科目についてご紹介します。

①Impact Investing/Strategy and Impact (Professor: Jasjit Singh)
その名の通り、Social Businessについて、その戦略やImpact Investingといった観点から学びます。授業はケースディスカッションをメインに進められ、Room to ReadなどのNPOからグラミン銀行等のマイクロファイナンス、グローバル企業のUniliverまでバランスよく取り上げられており、教授からもこの分野に対する情熱が感じられ非常に面白かったです。教授の執筆したCredit SwisseのImpact Investingのケースでは、実際にケース上の主人公にキャンパスまで来てもらい、当時の投資判断について話をしてもらった他、ランチを一緒にする機会も頂き、充実した授業でした。

②Applied Corporate Finance(Professor:Pierre Hillion / Massimo Massa)
P3で最も大変かつ充実した授業だったと思います。14回にわたる授業では、毎回1本のケースをこなしていきます。分野も多岐にわたり、LBO、Project Finance、M&A、IPOなどのケースを使って、会社のValuationを議論します。
毎回の授業は、その回の担当グループのケースプレゼンテーションから始まり、その後学生間でディスカッション、教授が講義をするという流れになります。一つ一つのケースが重厚なため、各回の授業の準備には5-10時間程度はかかり、この授業のために週3回程度ミーティングをしていた記憶があります。
ただ、Valuationについては実際に手を動かして作業をしないと身につかないので非常に良かったと思いますし、ほとんどの受講生は金融業界出身にも関わらず、教授の明快な説明には眼から鱗という人が多かったと思います。

③Market Driving Strategy (Professor: Ziv Carmon)
主に週末を利用して行われるインテンシブな授業で、assignされたチーム間での対抗戦という形で、マーケティングのシミュレーションゲームをやります。限られた時間の中で、大量のマーケットデータを分析しながら、自分のチームの戦略・ポジショニングを決定し、チームで意思決定をしていく、という意味ではただのマーケティングの授業というよりは、Strategy, Organizational Behaviorなども含めた総合演習の授業のようなイメージです。私は未だにスピーディな英語でのディスカッションには中々ついていけないので、準備の時間が少ないインテンシブな授業は苦手だなということを改めて感じたところですが、課題が明らかになったという意味で良かったと思います。

④New Business Venture (Professor: Virginia Cha)
スタートアップに関する授業です。14回の授業のうち、前半7回はベンチャーキャピタルとしてスタートアップのDDを行います。後半7回はスタートアップのアイデア作成とベンチャーキャピタルへのピッチを行います。
個人的には教授から学ぶことよりもクラスメイトから学ぶことが多かったように思います。授業のテーマもあってか、非常に活発な学生が集まっており、教授の説明に対して納得がいかないところがあれば掘り下げた質問をしたり、自らが立ち上げたスタートアップの話を共有したり、と活発な議論がありました。起業家のゲストスピーカーが来た時なども90分間質問が止まらず、凄い熱量でした。
我々のグループでは、体験型旅行コンテンツのオンラインプラットフォームの事業を提案したのですが、教授にAirbnbのExperience部門の方を紹介してもらい、ディスカッションできたのは非常に面白かったです。

⑤The Art of Communication (Professor: Stephen Knight)
土日を利用して行われるプレゼンテーションの授業です。一人一人にプレゼンテーションをする機会が与えられ、声量、動き、姿勢、目線、発音、などについて一つ一つフィードバックが得られるのは大変貴重な機会でした。また5人の小グループ内でも繰り返しプレゼンテーションを行い、ビデオに撮影して、全員でそれを見ながらフィードバックをし合う、といったことも行います。INSEADのクラスメイトは仲間に対するフィードバックに対して非常に積極的なので、とても学びのある授業でした。

さて、いかがでしたでしょうか?
総じて、INSEADのElectiveはとても授業の質が高いと思います。個人的にはFinanceのレベルの高さには驚かされます。ぜひ期待を膨らませていてください!