25 June, 2019

INSEAD就職活動事情2019年 - コンサル

Introduction
19JFrederikです。前回記事も掲載した通りINSEADはやたらコンサルに強く、19Jの日本メンバーも半数程度がトップティアの戦略コンサルティングファームからオファーを獲得したので、今回は19Jのコンサル就活の様子についてお伝えします。

INSEADのリソースを有効活用しつつ、日本人同士でも切磋琢磨・協力し合うことで、多くのメンバーがオファーを手に入れることができたように、ポストMBAの選択肢としてコンサルをお考えの方にはINSEADはもってこいの場だと思います。

* 注意点
INSEADはキャリアの志向性も多様性に富んでいるので、コンサル以外にも多種多様なキャリアを歩む人が多数います。(19J日本メンバーでもコンサルなんぞ全くわき目もふらず、自分の道を突き進む人が多くいます) 
また、既にコンサルティングを経験している生徒が多いのもINSEADの特徴であり、世界各オフィスから派遣されてきたコンサルタントの中でも卒業後にコンサル以外の道を選ぶ人が一定数いますので、コンサル経験者にとってもINSEADはキャリアの可能性を広げる良い環境にあると思います。


Overview Schedule
金融を除く他業界に比べ、早い段階から就職準備が必要となります。
P4の直前からインタビュー対策を始めてオファーを獲得する人もいなくはないですが、多くの人はP3中から準備を始めます。



Key Activities
1)  Networking in Japan
各ファームがMBA壮行会として会社説明会とネットワーキングイベントを開催し、MBA合格の余韻に浸りつつ、美味しいご飯とシャンパンにありつけます。
要点はメモを取りつつ、ここで手に入れたパンフレットや名刺類はPDF化して渡航先へ持っていくことを個人的にはお勧めします。
ただ話を聞いているだけだといざカバーレターを書き始めた時などに何も思い出せないし(渡航後は時差などの影響もあり、東京オフィスの人複数名と気楽に話すことができる機会は貴重)、紙だと結構荷物がかさばります(INSEADはキャンパス移動をする人が多く、どれだけ身軽になれるかは大事な要素)

2)  コンサルティング道場結成
コンサルティング道場と銘打ち、コンサル志望者間で情報共有やモックインタビューを目的としたコミュニティを結成しました。
日本人の中にもコンサル経験者が例年何名か在籍しているので、彼/彼女達の教えを乞いながら、コンサル就職に向けた計画を立てます。

3) Interview対策
コンサルティングファームの面接では、(多くの場合はFIT面接に加えて)ケース面接が課されます。
具体的な内容には触れませんが、ファーム・オフィスに応じてケース面接のタイプや使用言語が異なり、アプライ先に応じて対策が必要です。

・コンサル志望の同級生同士
日本人間では、主に日本で販売されているケース面接対策本などを参考に、モックインタビューを日本語で実施しました。
非日本人間では、INSEADのコンサルティングクラブなどが作成しているケース面接集を利用して、モックインタビューを英語で実施しました。

INSEADのリソース
各ファームがオンキャンパスで行うケース面接ワークショップ、社費派遣のコンサルタントなどを通じて、インタビュー全般に対してアドバイスを得られます。

4) Application / Interview Process
主要なファームは、INSEADがコーディネートするスケジュールに則って、基本的にオンキャンパスで一括してアプリケーション受付・インタビューを行います。
なお、日本のオフィスは例外的に最初から日本のオフィスの人とインタビューを行うケースが多く、東京オフィスから人をキャンパスに派遣したり、ビデオ会議システムを利用したりして面接が行われます。
* インタビューのプロセスや傾向は毎年変わる可能性がある点にはご注意を


Case studies
19Jでは複数名がトップティアの戦略コンサルティングファームからオファーを獲得しました。
ここでは、その内の何名かからのコメントを参考までに掲載します。

1) 元日系メーカー / 海外営業
前職でメーカーにて海外事業拡大に携わりました。授業やグループワークを通じ戦略に更に興味が湧き卒業後のキャリアとして考えていたところ、コンサルファームよりオファーを頂くことができました。
INSEADにはコンサル志望者が多く、クラスメート同士でケース面接対策を行い切磋琢磨できたことが一番大きかったと思います。コンサル面接向けハンドブックやセミナーの実施などINSEADが提供するリソースも多く助けになりました。私はそれらを参考に、P3から本格的に準備を進めました。

2) 元外資系テック / 事業開発・営業
大学卒業後、外資系IT企業で製品の営業、事業開発を一貫して担当しておりました。入学当初はあまり興味が無かったものの、コンサルティングファーム出身の同級生の持っているスキルセット、その後のキャリアの広がりなどの面からアプライに至りました。
私は正直動き出しが遅かったのですが、P4の頭からコンサル志望の日本人とケース練習を始め、その後コンサルから社費派遣で来ている同級生にお願いをし、面接練習を繰り返しました。国籍に関わらず、同じ志を持ったクラスメートと切磋琢磨できたことが、最終的にオファーに繋がったと強く感じています。

3) 元日系メーカー / 事業企画・営業
そもそもコンサルに行くつもりでインシアードに入学。
インシアードはコンサルスクールといわれるだけあり、コンサル就活の体制はとても整ってることを下記から実感しました。
 ・オンキャンパスリクルーティングがとても充実してる。
→ほぼ全てのコンサルファームがインシアード向けに説明会/専用ポータル/面接を用意してるため、全く不便なくプロセスが進みます。
・準備教材がたくさんある。
→腐る程あります。
・練習できる友達が多くいる。
→腐る程います。

上記のお陰で無事希望していたファームからオファーを頂くことができましたので、本当に事業会社からコンサルへのキャリアチェンジを考えてる人にはいい学校なんだろうなーと感じております。


TIPS
- コンサル就活は準備に一定時間がかかるので、インテンシブなプログラムのINSEADでは準備期間をしっかり確保することが成功の鍵です。特に日本のオフィスはケースの形式が特殊なファームもあるので、早めに対策を始めた方が安全です

- どのファームにアプライするかだけでなく、どのオフィスにアプライするかが肝で、オファー獲得の難易度は現地オフィスの求人状況や自分のバックグランドに大きく影響されます。2019年は日本ではどのファームも求人需要が高く、他国オフィスに比べてオファーを得る人の割合は高かった一方、日本人がwork authorizationがない国のオフィスにアプライする際は難易度が高まることが予想されます

- 19Jの状況に鑑みると、フルタイムオファー獲得の難易度はインターンの有無によらないように感じます


何だかんだでPost-MBAの進路として根強い人気がある経営コンサルティングですが、MBB各ファームが「INSEADが最大の人材供給源である」とカンパニープレゼンテーションで謳っているように、MBAを通じてコンサルにトライしたい方にとってベストな環境がINSEADにはあると思います。